「野球に対する感覚があまりに鋭い。これまで私が関わってきた選手の中で、彼(オオタニ)ほど野球に関するIQが高い選手はいない」
そう語るのは、エンゼルスの前監督、ジョン・マドン氏です。メジャーで永きに渡って選手・監督としてもプレーし続けてきたからこそ、大谷選手の二刀流がいかに驚異的なことか、そのハードかつ器用なプレーを続けていくのがいかに凄い事かも伝えています。
ちなみに、マドン前監督が特に驚かされたのが大谷選手の投球面での器用さで、
「試合前日にチームメイトから変化球の握りを聞いた直後の試合で、それをいとも簡単に披露したんだ」
と語っており、ほんの短時間で変化球をマスターし、しかもそれを試合で使えるレベルにまでもってくる、これは世間一般的にみても驚異的な事だと理解できます。
米国スポーツメディア「スポーツイラストレイテッド」(WEB版)は、今シーズンの大谷選手の活躍について、
「大谷は真の意味での二刀流プレイヤー」
と題するする記事を出しており、
6日の最終戦で、史上初のW規定達成を成し遂げた事で、更に大谷選手の価値がMLB界において偉大なものであるかを語っています。
「ジャッジ(ヤンキース)も歴史的な本塁打記録を達成したが、二刀流として活躍する大谷とは同じ価値観では測れない。彼の偉業は非常に稀である」
確かに、ジャッジ選手も61年振りにシーズン本塁打記録を更新する等の活躍も魅せ、注目を浴びましたが、大谷選手のように投打に渡り、大記録を打ち立ててる訳ではありません。なので、現在(いま)と過去を見ても今年の大谷選手と比較する選手はいない事から、その歴史的価値は顕著なものとなっています。
また、大谷選手の大ファンとして知られているMLBのアナリスト、ベン・バーランダー氏は次のように語ります。
「彼のキャリアにおいて重要なのは、日本の北海道日本ハムファイターズでまず二刀流を容認され、かつプロとしてハイレベルな野球を経験できたということが大きい。それが成功のカギとなったに違いない。
もしも、彼が高校卒業後にアメリカへやってきていたら今日のようなプレーはできていなかっただろう。間違いなく首脳陣から、投手か野手のどちらかに専念するよう求められたはずだ。メジャーの常識としてはありえないことが、今起きているんだ。我々がいま目にしているのは特別な選手で、彼がフィールドに出て活躍することをもっと楽しむべきなんだ。
あとどれくらいの間、彼の二刀流を見られるのかは誰にも分からないが、長い時間見られることを切に願う。ショウヘイ・オオタニは、野球を新たな高みへと導いている。そんな伝説の選手のプレーを私は観たのだと、いつの日か子どもたちや孫たちに自慢したい」
これら、紹介した有識者の言葉や記事にあるように「MLBの常識を覆した」「歴史的価値」ということが、大谷選手のプレーにおける最大のポイントです。また、そうしたプレーは野球ファンだけでなく、相手チームの選手・監督をも虜にしています。大谷選手が投打の二刀流で見せてくれる圧倒的なパフォーマンスを見せるとき、相手チームの監督からは大谷選手に対して「彼は本当に素晴らしい。ウチに来て欲しいくらいだ」という、嫉妬を含んだユニークな賛辞の言葉が溢れてきます。
ということで今回は、強豪チームである【レッドソックス・メッツ・ヤンキース・ドジャース・アストロズ】の名将たちが語る、大谷選手の凄さについて紹介していきたいと思います。