どうなる?二刀流、大谷翔平選手が右肘じん帯損傷、“部分損傷”と“完全損傷”で変わる治療法【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

どうなる?二刀流、大谷翔平選手が右肘じん帯損傷、“部分損傷”と“完全損傷”で変わる治療法【Nスタ解説】|TBS NEWS DIG

大谷翔平選手にアクシデントです。24日(日本時間)の試合後、右肘じん帯の損傷が判明、今シーズン、投手としては登板しない事が分かりました。今後の二刀流はどうなるのでしょうか?

■大谷翔平選手右肘じん帯損傷 どうなる?二刀流

山内あゆキャスター:
この損傷がわかったのは24日のことです。24日はレッズとのダブルヘッダーの予定でした。その1試合目が終わった後に、右肘じん帯の損傷がわかりました。
これを受けて、ミナシアンGMは緊急会見を行い「今シーズン投手としての出場はない」と発表しました。

エンゼルス広報によると、「当面は指名打者として出場を続ける予定」だということなんです。SNS上では「打者大谷を全うして三冠王とってほしい」、「ゆっくり治療に専念してほしい」、「私のじん帯をあげたい」などの声がありました。

右肘の損傷というのはどういったものなのか、二刀流に復帰するためにはどんなことが考えられるのか、を見ていきます。

損傷している場所です。「右肘内側側副じん帯」というところに損傷があります。
腕の骨を繋いでいるじん帯に損傷が起きたということなんです。この場所は、2018年に大谷選手は一度手術を行っています。大谷選手の肘の内側にはっきりと手術の痕があります。

治療についてですが、まずはその症状の程度によって治療の方法もわかれてくるそうです。
▼部分損傷:何かしら傷がついている程度
▼完全損傷:断裂してしまっている状態。こうなるとまただいぶ状況が違うということなんですね。

ベースボール&スポーツクリニック 馬見塚尚孝理事長:
「投手を休むことで肘への負担は9割減ると考えられる。重症であれば、曲げ伸ばしも難しい」

大谷選手は右投げ・左打ちですので、打者として残るということは、曲げ伸ばしは問題ないと考えると、部分損傷か重症ではないのではないか、と馬見塚理事長はお話していました。

■「打者としては出場」 肘に負担は?

実際に野球でどんなふうに肘を使っているのか、少し井上さんに解説をしてもらいます。肘というのはピッチャーにとってはよく使う部分なんですね。

井上貴博キャスター:
そうですね、ピッチャーというのは基本的に下半身そして上半身、体全体の力を解放して投げるというところになります。その解放するときに重要なのが、手首のスナップを効かせること。その手首と繋がってるのが、肘の内側の筋肉と腱なんです。

ですので、1球投げるごとに全てのダメージは肘に蓄積されるんですね。これは子どもの場合は骨などがまだ成長しきっていないので、より痛めやすい。だから高校野球などでも「投げすぎに気をつけましょう」と言われています。

これがバッティングになると、大谷選手は左バッターですので、打つときは左肘の方がダメージを受けやすい。右はダメージを受けにくいとは言われていますが、衝撃はゼロではない。バットを押し込むのが左手になるので、ダメージを受けやすいのは左肘になるので、右肘は大丈夫じゃないか、と言われてますが、今までの野球の考え方からいうと、この状況でバッティングするというのはすこし考えられないとは思います。

■どのように治療していくのか 過去の例を見ると…

山内キャスター:
前回肘を痛めたときにも、投手として登板はしませんでしたが、打者としては残ったという経験もあるから、ということも考えられるんでしょうか?今後についてミナシアンGMは「セカンドオピニオンを受けて様子を見る」としています。

このセカンドオピニオンをどこで受けるのか。メジャーリーグ取材歴28年、MLBアナリストの古内義明さんは「週末に予定されているニューヨーク遠征と関係があるのではないか」と見ています。

MLBアナリスト古内義明さん:
「ニューヨークにはスポーツ医学の権威がいる。そのドクターにセカンドオピニオンを求めに行く可能性もあるのではないか」

日比麻音子キャスター;
でもここまで誰もやったことがない二刀流を、偉業を成し遂げてきた大谷さんですから、医師側の判断でも非常に難しいですね。

産婦人科医 宋玄美さん:
二刀流で投げて打つ、というのでいろいろと未知数な、過去の症例がすごく少ないのではないか、というふうに想像しますが、今年の三冠王もいいですが、やはり大谷選手のような何十年に一度の選手には、今後の選手生命がなるべく長く全うできるように判断したいところではないかなと思いますね。

山内キャスター:
続いて治療法についてみていきましょう。▼部分損傷の場合:注射や栄養療法などもできる、▼完全損傷の場合:手術の可能性も、ということで、前回は手術に至ったということになります。

そうなると、この二刀流の復活というのは、いつぐらいになるのか、これまでの例で見ていきます。

【2014年:田中将大投手】
右肘を痛め、注射で治療することに。このときは復帰まで2か月半。

【2018年:大谷選手】
6月:靭帯の損傷、最初は「注射」治療
10月:手術
手術後約7か月:打者として復帰し
手術後約1年9か月:投手として復帰

ただ馬見塚先生によります…(https://newsdig.tbs.co.jp/list/article?id=jnn-20230825-6105577)

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